「耐性の逐次崩壊」

大きな地震は来るかも知れない、では無く間違いなく来る事は決まっている。

プレート境界の褶曲(しゅうきょく)に拠って形成された日本国土で地震が無かった時期など一時も存在しない。
毎日「いつか大きな地震が来る」と騒ぐ事は全く意味が無く虚しい事であり、それは予め来る事が確定している。
いつか来るは、今この瞬間から始まっていると言う事を意味する。

東日本大震災以前の日本の地震は有る程度の力学的秩序を持っていた。
それゆえ周期予測や傾向を知ることが出来たが、同地震の発生に拠って、少なくともここ1000年ほどは見られていた地震の発生傾向は変化してしまった。

従ってこれまでの周期予測は役に立たない。
東日本大地震はこれまでの秩序を壊したのだが、これは逆から見れば、これから暫く先の新しい秩序を形成しつつ有ると言う事で、我々は東日本大地震以降から現在までに発生している地震を基本に、そこから新しい傾向を探って行かねば、危機から身を守る事は出来ない。

ただ、地殻と言う長いスケールを持つ力学的傾向を、たかだか十数年の傾向だけで見ていくことは難しく、現在解っている事は極めて少ない。

が、ここでは2点の指摘をしておきたい。
その1点は従来の周期予測や断層に加わる圧力傾向は既に集合としての形を失っている事であり、以前の傾向や地層力学的理論はもう使えない。

解り易く言うなら、これまでは似たような部族が乱立する社会だったところに、強大な軍事力を持った帝国が侵攻して来たようなもので、ここではそれまで部族間に存在した力関係は全て影響力を失う様に近い。

日本列島はこれまでも常にプレートの圧力を受けてきていたが、東日本大地震以降はその圧力の角度が三次元的に変化し、角度がこれまでより異なってきている可能性が高い。
今までより圧倒的に強い力が加わってきている為、従来のように特定の地域で地震が発生すると、付近の影響を受けた断層が動くと言うような形は成立しない傾向に変化している。

全体を一つとする力の加わり方をしていて、この場合は地震が発生した地域付近の断層が次に危険な断層とは限らなくなる。
次に総合的に脆弱な断層、地盤はどこに存在するかを人間は予測できない為、次の地震は日本列島のあらゆる地域が対称となる。

今日は九州、明日は北海道、翌日は関東、次の日は山陰や東北と言う具合に震源は散逸する。

また2点目の指摘として、こうした力と圧力のモジュールでは、発生した地震に拠ってエネルギーが解放される可能性が低くなる事が考えられ、どちらかと言うと耐性の逐次崩壊現象となる可能性の方が高い。

圧倒的に大きな圧力に対して耐えている形なのであり、次々これらが耐性を失って崩壊し、やがて大部分の脆弱断層が崩壊した後、暫く地震は少なくなる。
が、その第一段階の脆弱だった部分が全て崩壊すると、それよりは強度の有った地盤が今度は崩壊し始め、この時発生する地震は第一段階の破壊より必ず大きな力が働く。

つまり地震は段階を追うごとに巨大化する可能性が高く、この場合は日本の研究機関が次に発生を予測している南海トラフと言う地域の確率は、日本全土で発生する確率と同じになってしまう。
結果から言うと日本の研究機関と行政が出しているハザードマップなど何の役にも立たない。

現在日本各地で発生している地震の多くは震度1であり、転々と震源が移動している地震は震度4から5の中規模地震が主流になっている事から、これらを第一段階とすると、次の段階には震度5から6の地震が各地に発生してくる事になり、それが終わると震度6から7の地震が、数は減少しても発生し易くなる可能性が出てくる。
しかもどこに来るかは予想も付かない。

更にここからは迷信の領域だが、こうして一定の地域に大きな災害が発生して来ると、同時に政治的混乱、経済的混乱、他の災害との重複現象が発生するとされていて、これは多くの国家の歴史書、記録にも残っている。

日本はオリンピックを境界として、まず間違い無く死に体となったアベノミクスの崩壊に拠って経済的混乱を向かえ、同時に小さな嘘が積み重なって発生して来る政治の混乱、それに巨大化した地震が加わってくる可能性がある。
それがオリンピックまで何とか持てば良いが、或いはオリンピックの前に重なった時どうするか、その対策は今の内から考えて措かないと大変な事になるだろう。

大きな災害とは長期的な視点、国家的な視点、何が本質なのかの視点を持てば、その禍を次の利に繋げることが出来る。
しかし目先の利、自分の事しか考えなければ大きな災害の上に更に人災が加算されて拡大し、取り返しの付かない惨状を招いてしまう・・・。




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「大阪北部震源地震に関して」

震源の深さが20km以内の浅い震源地震では、一般的に余震は長くは続かない傾向が有ります。

頻繁に余震が続くのは1週間ほど、その間に本震より震度が1ないし2ほど小さい地震が4回から5回、後は震度3以下の余震が続きますが、2ヶ月以内に余震は殆どなくなって行くものと思われます。

ただしこの2ヶ月の間に震度5、または震度4クラスの地震発生確率は2回ほど存在し、余震発生時には小さな地震でも遠くからゴーと言う音が近づいて地震が発生しますので、恐怖心は大きく増長されます。

小さなお子様がおいでる方、或いは小さなお子さんを預かっている施設の方々は、出来るだけお子さんの近くにいて上げてください。

現在発生している日本の地震は地球平面積の5%、または10%が関与する地殻変動に伴うものと推察されます。

東日本大震災以降圧力を受けている日本列島で発生する地震は、従来の周期予測地震原因以上の影響を日本列島に及ぼしていると考えられ、この状態では従来の周期予測は全て周期アトラクタ(崩壊)を起こす可能性が高く、従来の統計的周期予測は全て役に立ちません。

民間、研究機関の区別無く、地震予知は全く機能しません。

頻発する地震と言う現実は全く根拠の無い予言までも、予知が当たったように錯誤させる為で、研究機関が設置している微細震動観測機器のデータも含めて予測は不確定要素が増大し、これまで傾向として現れていた地震発生のメカニズムは秩序を喪失、今日は北海道、明日は九州、翌日は関東、更に2日後は日本海側と言う具合に地震発生傾向は散逸します。

またこうした地震が頻発する時期は、過去に記録されている傾向として、他の台風などの災害、或いは政治的、経済的混乱も発生し易いと言う教訓を残しています。

地震で命は助かっても家財、新築家屋の倒壊など、命の次に大切なものが失われ、こうした事が日本各地で頻発すると、日本国内の実態経済はマインド低下を起こし、大規模な不況と政変の発生に繋がり易くなります。

これ以後、地震に対して私たちの取れる対策として、報道や他者の言葉に扇動されないよう、自身が生活して行く中で感じる「変化」を基準に地震から身を守るしか方策は無いように思います。

以下そうした大地震発生前の変化事例を挙げておきますので、参考にして頂ければ幸いです。

1  異常に高温な気候が続き、その高温が不快感を伴っている。

2  太陽が紫や赤などの色が付いて見える。

3  空気に黄色、赤、紫などの色が付いているように感じる。

4  雷のような音が定期的周期で聞こえる。

5  月が赤黒く見える。

6  空の一部が赤く見える。

7  発光現象、雷とは違う中心から周囲に広がる光の発生がある。

8  地面から雷が上に向かって上がって行く。

9  細長い光の帯が空を走って行く「地震発生まで5分以内」

10 過去に傷めた傷が痛む。腰痛やひじが痛くなる。

11 乳児が普段異常に泣く。

12 普段は無い頭痛がする。理由もなく歯が痛む。

13 携帯が繋がり難くなる。

14 固定電話に雑音が入ってくる。

15 1秒以下の停電が1日の間に何度も発生する。

16 原子力発電施設付近で青白い光の発生が見られる。

17 蛍光塗料の蛍光機能が消失する。

18 地面の特定箇所の雑草の伸びが速い、或いは極端に遅い。

19 実の成る木で実が少ない、花が異常に咲くか、数が極端に少ない。(椿などは、 異常に多く咲く)

20 止む筈の無い嵐が急激に止んで晴天になる。

21 月や太陽を取り囲むように黒い、若しくは赤黒い雲が発生している。

22 杖のような雲が浮かんでいる。

23 逆虹、円周部分が下に来ている虹の発生がある。

24 風が止まって閉塞間が有る。

25 山菜や海草が少ない、香りがしない。

26 魚の打ち上がりが頻発する。

27 大王イカや深海魚の撃ちあがり、特にハリセンボンの打ち上がりは要注意。

28 イワシやボラの大量河川遡上。

29 アジやカワハギ、タコ、ヒラメなどの異常な大漁。

30 魚の動きが緩慢になる。金魚などは水槽から飛び出る。

31 季節はずれの花があちこちで咲く。

32 野鳥の数の減少、カラスは反対に増加する。

33 イヌがあちこちで遠吠えを始める。

34 猫が家から出ようと焦る(直後に地震の震動が始まる)

35 ハチが巣を放棄する。

36 季節はずれの動物や昆虫が出現する。

37 トンボなどの数が異常に少ない。

38 カエルやカジカが時々鳴かなくなる。

39 木々が時々ざわつく感じがする。

40 カニなどが大漁に海から上がって移動する。

41 無線ルーターに拠るパソコンのネット接続が時々不安定になる。

42 FMラジオに周期的雑音が入る。

43 オジギソウやねむの木の葉が閉じたり開いたりする。

44 赤いオーロラが見えた。

45 野鳥の声が極端に少ない。

46 低周波音が聞こえる。

47 家の隅から何か定期的に音がする。

48 電池の切れている時計が動き出す。

49 井戸の水位が変化している、温度変化がある。

50 星が近くに見える。

51 低気圧が一つの地点を1週間の間に3個以上通過した。

これらの現象は必ずしも地震の時だけに発生すると言うわけでは在りませんが、震度5以上の地震発生前には関連が疑われますので、複数の現象が起こった場合、地震に対する警戒を始めると良いかも知れません。

また「戊戌」(つちのえいぬ)は古来より「天変地異」ですので、先人の経験則からも今年は注意が必要な年かも知れません。

最後になりましたが、大阪北部震源地震に拠って亡くなられた方々に対し、謹んで哀悼の意を申し上げ、被災、怪我をされた方々には心よりお見舞い申し上げます。

 


利・第六節「刀」


利と言う文字の「部」は「刂」(りっとう)と言い、これは「刀」の事だが、「刀」と言う文字の成立は象形に由来し、一般的に我々が描く「刀」の概念は金属の鋭さを拠り所とするが、本質的には1本の棒を持った瞬間から「刀」の概念は成立し、従って我々が持つ「刀」と言う概念はこれら1本の棒から始まる漠然とした概念の内、金属で出来ていて持ち手に装飾が為されたものを区分したものと言える。

つまり「権力」と「比較上の優位性」にその始まりが有る事になるが、「刂」は「刀」の省略形とされるものの、例えば同等の材質なら1本より2本、小さい者より大きな者が有利となる現実の前に、その材質の強度を上げて対抗する意味合いも潜んでいて、この場合は密度が深くなり、より切っ先の面積が小さくなって行く、何かが集中された状態を差す事になる。

しかし一方で「利」の部に「刀」が使われないのは何故か、「刂」も「刀」も文字として成立していながら、「利」の部は「刂」であり、「切」の部は「刀」である。
また「刀」同様に古来から存在する「槍」(やり)や矛(ほこ)には「刀」も「刂」も付かず、「力」と言う文字が「刀」に近いのは何故か・・・。

「力」と言う文字の始まりは「金属製の農具」の象形を始まりとする説が有り、この意味では密度の集中が存在する事から「刀」に近いのかも知れないが、いずれにしてもこうした背景に鑑みるなら「集中」には古い形と新しい形が存在し、どちらかと言うと「刀」は新しい集中、「刂」は古い形の集中、若しくは「刀」は集中の先鋭的な一部、「刂」は漠然とした広い意味での「集中」と言えるのかも知れない。

もっと解り易く表現するなら、狩猟農耕民族の権力の集中が武力に拠る権力の構築に至り、その象徴が「刀」になって行った流れが存在するのであり、「利」はこうした権力の始まり、力の始まりと言え、「刀」が持つ本来の意味は分離の始まり、何かが分離して行く契機を表現している。

ちょうど肉を包丁で切った時、その両側に分かれて行く肉の壁に同じで、まだ分離はしないが、それに拠ってやがては分離して行く、或いはいつかの時点では変質して行く契機となるものであり、「利」は社会のあらゆる場面に潜むこうした分離、区分の始まりを包括したものと考える事が出来る。

現状を変質させる契機となるものを言う事になるが、「利」の進む道は大きい事と小さく鋭くなって行く事を同義とする。
大きく自身に集中させる為には鋭く、小さく力を集めなければ大きなものを破る事は叶わず、大きくなったものは同様に大きくなったものには破れない。
大きく広がったものを破るのは、鋭く尖った切っ先なのである。

また「利」は社会に存在する総量が凡そ決まっている。
それゆえ利が存在する所には確実に損失が存在し、人間の社会はこうした比較上の動きをやり取りしながら成り立っている。
今日1個だったものが明日は1個と半分に増えるなら、今日1個の損失は損失にはならないが、その次の日は2個の損失を被るかも知れず、しかし更に翌日には2個半を得るかも知れない。

「利」とはこのように水の流れに同じであり、損得、禍福の連続の中のどれを見るか、どの時点を判断するかと言う事だけかも知れない。
その生涯が終われば全てが清算されるものでもある。

生きているのはこうして考えてみれば夢のようなものだが、例え短い夢で有っても、そこで殴られれば痛いし、ひどい目に遭えば恨みもする現実を悟ったように考えてはならない。

死の直前まで生きる為に全力を尽くさねばならず、その生きるを易くするものが「利」であるなら、最後の瞬間までそれに対してもがき続ける愚かさもまた、潔い生き方と言えるだろうと、私は信じる。


プロフィール

old passion

Author:old passion
この世に余り例のない出来事、事件、または失われつつ有る文化伝承を記録して行けたらと思います。

[このサイトは以下の分科通信欄の機能を包括しています]
「保勘平宏観地震予測資料編纂室」
「The Times of Reditus」

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