緊急特集「カテゴリー・4」

1991年9月27日、長崎県佐世保市に上陸した台風19号「mireile」(ミレーレ)、中心付近の気圧は925hp、最大風速50m/s、瞬間最大風速70m/s、航行不可能半径中の最大風速は88m/sだった。

「カテゴリー4」の台風とはこうした勢力を持った低気圧の事を言い、長崎県佐世保市上陸直後の中心気圧は940hp、最大風速は50m/s、瞬間最大風速も70m/sのままだったが、その後日本海沿岸を舐めるように進んだ19号は、佐渡島の西付近で中心気圧は975hpまで上昇したものと推測されたが、現実には日本海を通過した為、中心気圧は955と、僅かな気圧上昇でしかなかった。

九州から東北までの全て日本海側の地域は航行不可能半径に入り、各地の瞬間最大風速は50m/sから60m/sを記録する事になり、風速50m/s以上の風では、瞬間最大風速は65m/sとなり、竜巻の中心付近風速が70m/sから90m/sで有る事を考えるなら、中心気圧950hpで上陸した台風では、竜巻の状態が6時間、8時間続いたと同じである。

事実この19号台風では日本海側の各市町村で多くの屋根瓦が飛ばされ、道路は割れた瓦と看板で塞がれ、市街地では倒木によって道路と電線が寸断され、山林では樹齢100年と言う大木ですら、ゴジラとキングキドラの喧嘩でなぎ倒されたような情景になったのである。

また風速50n/sの風では瞬間ごとの風の強弱によって狭い地域に幾つもの小さな竜巻状の強風域が発生し、これらは屋根の瓦を円形状にむしり取り、ガラスは飛散してくる瓦礫飛散物に拠って簡単に割れてしまう。

更に鉄筋の入っていないブロック塀は全て風で倒壊し、大型看板は跡形も無く飛んで行き、建設現場の足場なども瓦解して付近住宅の被害に拍車をかける。

鉄骨のビルでも、風で飛んでくる物が当たれば強化ガラスでが割れ、いったん風が中に入ってしまうと、建設物は外部からの風圧には強度は有るが、内部から外に向かう圧力に対して窓などの強度は薄く、窓は内側から外側に向けて飛ばされて行く事になる。

現在日本に接近中の台風21号「LAN」は、この1991年の19号、ミレーレと同じ「カテゴリー4」の超大型台風であり、関東の東部、北関東、東北の太平洋沿岸は台風の中心が右側を通る「航行不可能半径」に入る可能性が高く、中心気圧は950hp前後の勢力で上陸する恐れが有り、台風が進行速度を上げた場合、例えば風速50m/sで80km/hの速度なら、航行不可能半径の中心付近では75m/sの風速を記録する事になる。

風速70m/sの風では殆どの木造建設物の屋根は飛ばされ、1989年までに作られたブロック塀の40%は倒壊、建設現場の足場は瓦解し、ビルの最上階に上がっているクレーンも倒壊、落下する可能性が有る。

関東以北の都市や市町村は水害の被害には何度も遭遇している為、これに対する警戒は万全のものが有るが、台風の上陸、「風」に対する経験は南西地域や四国東海よりは薄い。

台風には雨の警戒は当然必要だが、風の被害も想定しておかないと、被害が拡大する恐れが有る。

毎秒70mの風とは、既に竜巻なのである。

10月22日は衆議院総選挙と言う国民の有事だが、その翌日から翌々日は日本国土と民衆の命と資産に対する有事発生の恐れが有り、いつかの日、我々民衆はこの衆議院選挙にしてカテゴリー4の台風上陸が在った事を、むべからんと思う時が来るだろう・・・。


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